
台湾の空港に到着したら「識別カード」を受け取るって聞いたけど本当?
気をつけることなど、詳しく教えて欲しいな。
初めての台湾旅行、更には初の海外。
空港に着いてからどんな手順を踏めばいいのか、とても不安になりますよね。
特に、台湾では「X線検査不要の識別カード」というものがあるらしいとネットで情報を得て、余計に不安になっているのではないでしょうか。
でも大丈夫です。
ルールさえしっかり理解しておけば、怖くはありません。
ということで今回は、入国審査の前の手順で知っておきたい「X線検査不要の識別カード」について詳しく書いていきたいと思います。
ちなみに、日本出国から台湾入国の一連の流れは、下記の記事にまとめてありますのでそちらもどうぞ。
≫ 【日本出国〜台湾入国までの流れまとめ】国際線の飛行機の乗り方
-
<日本出国〜台湾入国までの流れまとめ>国際線の飛行機の乗り方
国際線の手続きは難しい? 空港で困らなくて済むよう、一連の流れを知りたいな。 いよいよ台湾旅行へ出発! 嬉しい反面、初めての海外・初めての飛行機・・・とても不安ですよね。 ...
続きを見る
重要
目次
「X線検査不要の識別カード」ってそもそも何?
「X線検査不要の識別カード」は、こんな↓カードです。
2019年1月16日以前はなかったものなので、毎年台湾を訪れている方の中には「何これ?」と驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「X線検査不要の識別カード」について理解するためには、まずは“なぜこのカードが必要になったのか” をしっかりと理解しておくことが大切です。
理由:アフリカ豚コレラ侵入防止のため
アフリカ豚コレラとは、アフリカ豚コレラウイルスが豚やいのししに感染する致死率の高い伝染病です。
詳細はこちら↓。
アフリカ豚コレラは、アフリカ豚コレラウイルスが豚やいのししに感染する伝染病であり、発熱や全身の出血性病変を特徴とする致死率の高い伝染病です。
本病は、ダニが媒介することや、感染畜等との直接的な接触により感染が拡大します。
本病に有効なワクチンや治療法はなく、 発生した場合の畜産業界への影響が甚大であることから、我が国の家畜伝染病予防法において「家畜伝染病」に指定され、患畜・疑似患畜の速やかな届出とと殺が義務付けられています。引用:農林水産省
台湾の行政院農業委員会(日本の農林水産省に相当)は、台湾の畜産業を守るために、アフリカ豚コレラ発生地域からの肉製品持ち込みに厳しい罰則を科す新制度を開始しました。
アフリカ豚コレラ発生地域から豚肉製品を持ち込むと・・・
過去3年間にアフリカ豚コレラが発生した国や地域から自己申告せずに豚肉製品を持ち込もうとした場合、初回の摘発では20万台湾元(72万円/1元=3.6円)、2回目以降は100万台湾元(約360万円/1元=3.6円)の過料が科せられます。
ちなみに、過去3年間にアフリカ豚コレラが発生した国は、中国・香港・マカオ・ロシア、一部の欧州諸国など。
もしも、過料を払わずに出国した場合は台湾への再入国が禁止となり、かなり厳しい罰則となっています。
手荷物検査を実施
以上の理由により、アフリカ豚コレラの侵入を防止するため、アフリカ豚コレラの感染地域からの渡航客全員に対して手荷物検査を実施。
この手荷物検査は、入国審査の前に行われます。
また、預け荷物が出てくるターンテーブルの周囲に検疫探知犬を待機させ、抜き打ちの検査を行うことも。
非感染地域からの渡航客の手荷物検査は免除
日本は、アフリカ豚コレラの感染地域には該当しないため、入国審査前に行われる手荷物検査は免除されています。
ただし、桃園国際空港以外の空港(松山空港・高雄空港など)の場合は、あらゆるフライトの旅客が対象になるようです。
⇒詳しくはこちら
「X線検査不要の識別カード」でどこの国出発の到着便かを判別
到着時に「X線検査不要の識別カード」が置いてあればアフリカ豚コレラ非感染地域からの到着、置いていなければアフリカ豚コレラ感染地域からの到着で手荷物検査必須ということになります。(桃園国際空港の場合)
よって、日本から到着した場合、飛行機を降りて空港内に入ったところに下記のようなカードが置いてあるので、必ずこの「X線検査不要の識別カード」を取ること。
スタッフの方が中国語で、「カードを取って入国審査前に返却してください」と声がけをされていますが、一人一人には配ってくれませんのでご注意を。
このカードを取らなかった場合、強制的に手荷物検査になります。
入国審査の手前はこんな感じになっています。
左側の赤のラインは識別カードがない人、緑のラインは識別カードを持っている人です。
緑のラインの方を進んでいき、職員に識別カードを返却して入国審査へと進みましょう。
以上が、「X線検査不要の識別カード」の意味と、空港での手順となります。
日本から渡航する場合は、識別カードの取り忘れにはくれぐれもご注意ください。
尚、入国審査での注意点は下記記事をどうぞ。
関連記事
-
台湾の入国審査はこれで完璧。質問内容と注意点をおさらい
初海外、初の台湾旅行。 入国審査ではどんな質問をされるのか、一連の流れを詳しく知りたい。 初めての入国審査となると、無事に通過できるかドキドキしますよね。 でも、台湾の入国審査は他国に比 ...
続きを見る
海外旅行の際には「その国に持ち込めないもの」を理解しておく
「日本はアフリカ豚コレラ非感染地域だから、関係ない。」
そう安易に考えて、持ち込んではいけないものを知らず知らずのうちに持ち込んでしまっていることも。
けれども残念ながら、「渡航先の国のルールだから知らなかった」は一切通用しません。
持ち込めない物の例
- 新鮮な果実(りんご・桃・バナナなど)
- 肉類(新鮮・調理済み・冷凍・冷蔵・乾燥などを含む)
- ソーセージ・ハムなどの食肉加工品(真空包装のものを含む)
などなど。
※携帯禁止の物以外の全ての動植物は、検疫証明を添付の上動物検疫カウンターで検査を受けること
食肉加工品には、牛や豚味のせんべいまで含まれているため、スナック類も要注意です。
また、肉類が使われている可能性が高いインスタントラーメンも、基本的には持ち込み不可だと思っておきましょう。
対策
対策
- 携帯が禁止されている全ての物を持ち込まない
- 食肉が関係してくる食品(スナック菓子・インスタントラーメン等)を持ち込まない
- 自分はOKだと思っても、職員判断でアウトになる可能性もあると理解しておく
- 心配なら事前に自己申告してチェックしてもらう
台湾の動植物検疫は本当に厳しくなっています。
特に、中国など感染地域からの便と到着が重なった場合、スーツケースをピックアップして税関を通る際の職員の対応がより敏感になっているように感じました。
心配な場合は、自分で判断せずに、税関を通る前に自己申告をして職員の判断を仰ぐのがベスト。
自己申告すれば、万が一持ち込み禁止物を携帯していたとしても過料は免れます。
自己申告せずに見つかった場合は、一発アウトで罰則が科せられると覚えておきましょう。
せっかくの楽しい旅行で、罰金を科せられることがないよう、台湾旅行の際には肉類や食肉加工品は携帯しないのが得策です。
台湾旅行の際に、参考になれば幸いです。
重要
新型コロナウイルスによる肺炎の影響により、現在、台湾入国時に健康質問票への記入と提出が義務付けられています。
詳しくは、下記記事を参照ください。
-
<台湾・新型コロナウイルス情報2020年2月>台湾旅行での注意点まとめ
新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大により、予定していた台湾旅行をキャンセルするか迷っている方もいらっしゃると思います。 下記に、現在の台湾の状況と台湾旅行での注意点をまとめました。 ...
続きを見る
関連記事
≫ <日本出国〜台湾入国までの流れまとめ>国際線の飛行機の乗り方
≫ 2019年台湾のトイレ事情。紙が流せるかは注意書きを見て判断する!